独白 愉快な“病人”たち

激痛で朦朧として…岡本真夜さん語る「チョコレート嚢腫」

岡本真夜さん(提供写真)
岡本真夜さん(46歳 シンガー・ソングライター)

 最初に強い痛みがきたのは2013年の夏、友だち数人と自宅近くのお店で晩ごはんを食べた帰りのことでした。自転車で帰宅している最中、下腹部――子宮の辺りがキリキリと痛くなって、途中でペダルをこぐのをやめて休まなくてはいけないくらいの激痛が走ったのです。

 それでも頑張って帰宅してベッドに倒れ込み、そのまま眠りました。翌朝、目が覚めたら痛みが治まっていたので、病院へは行きませんでした。それがいけなかったですね。当時は「チョコレート嚢腫」なんて病気があるという知識もありませんでしたし、晩ごはんを食べたお店の冷房がすごく効いていたので、「冷えてお腹が痛くなったのかな」と自己判断してしまったんです。私はひどい冷え性で、その夜は腰に上着を巻いてガマンしていたほど寒かったので……。

 それから1カ月ほどしたら、また急に激痛に見舞われました。さすがにおかしいなと思って病院へ行き、CT検査などを受けたところ「右卵巣にチョコレート嚢腫ができている」と診断されたのです。しかも、直径7センチで結構大きくなっていると告げられて驚きました。これまで、生理のときは1日目に痛みがひどいタイプではありましたけど、そのほかは腰痛など気になる症状はまったくありませんでしたから……。

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