新型コロナウイルス「超過死亡」から見た本当の死亡数

コロナ患者の治療にあたるイタリア・ミラノの医療関係者たち(C)ロイター=共同

 すでに2月中旬から東京を中心に感染が広まっていたのだろう。だがPCR検査は制限されていたし、当人も、死亡診断書を書いた医師たちも、まさかコロナとは思いもしなかったのだろう。

 まだ全国のデータが出揃っていないし、4月上旬以降のデータも出てきていないので、断定的なことは言えないが、コロナで亡くなった人は公表数よりかなり多そうだ。ただ数倍に増えることは考えにくい。もしそうなら、現場の医療関係者たちがとっくに気付いているはずだ。

 コロナで直接・間接に亡くなった人は、おそらくすでに1000人を超えているだろう。しかしそれでも、欧米と比べれば、かなり少なく収まっている。

(長浜バイオ大学医療情報学・永田宏教授)

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