(3)感染細胞から放出されるサイトカインシグナルが、免疫細胞(Tリンパ球)を感染部位に誘導する。集まった免疫細胞からもIL6などの炎症性サイトカインが放出され、サイトカインストームを起こす。これが凝固因子Ⅱ(トロンビン)を活性化して、フィブリノーゲンからフィブリン塊ができ、血小板や血球などを取り込んで血栓ができる。また、トロンビンは炎症反応をさらに強めて、血栓がどんどん成長する。このような血栓は太めの血管にもできやすい。
■入院時に血栓に関わる検査が必要
いずれにしろ、全身の血液は固まりやすくなる。そこに血管炎があれば、さらに拍車が掛かる。血栓はそれができた場所を詰まらせるだけでない。末梢に飛び、血管を詰まらせる場合もある。急性心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈血栓塞栓症、静脈血栓塞栓症(DVT+PE)などを生じ得る。米国の俳優が足の血栓のため、脚を切断したことは有名だ。