新型コロナ血栓の怖さと対処法 死因は肺炎だけではない

(米国立アレルギー感染症研究所提供)

(3)感染細胞から放出されるサイトカインシグナルが、免疫細胞(Tリンパ球)を感染部位に誘導する。集まった免疫細胞からもIL6などの炎症性サイトカインが放出され、サイトカインストームを起こす。これが凝固因子Ⅱ(トロンビン)を活性化して、フィブリノーゲンからフィブリン塊ができ、血小板や血球などを取り込んで血栓ができる。また、トロンビンは炎症反応をさらに強めて、血栓がどんどん成長する。このような血栓は太めの血管にもできやすい。

■入院時に血栓に関わる検査が必要

 いずれにしろ、全身の血液は固まりやすくなる。そこに血管炎があれば、さらに拍車が掛かる。血栓はそれができた場所を詰まらせるだけでない。末梢に飛び、血管を詰まらせる場合もある。急性心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈血栓塞栓症、静脈血栓塞栓症(DVT+PE)などを生じ得る。米国の俳優が足の血栓のため、脚を切断したことは有名だ。

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東丸貴信

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

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