我慢もストレスもゼロ「コロナ太り対策」3つを医師に聞く

外出自粛で渋谷も閑散(C)日刊ゲンダイ

 外出自粛、在宅勤務が推奨される中、「コロナ太り」に対して打つ手は限られている。また、病院に気軽に行ける状況でないことを考えると、病気のリスクを少しでも減らしたい。どうすればいいのか? 動脈硬化や高血圧の治療を専門とする東京医科大学循環器内科学分野准教授の椎名一紀医師に聞いた。

■在宅勤務後に歩数が70%減少した例も

 外出自粛や在宅勤務でどれくらい活動量が減っているのか。筑波大学大学院と健康機器メーカーのタニタが東京都内にオフィスがある会社員約100人(平均年齢48歳)を対象に調査を行ったところ、新型コロナウイルスの影響が出る前は1日の歩数平均約1万1500歩だったのが、在宅勤務後は歩数が29%減少。1日の歩数が70%減少し、1日2700歩程度の人もいた。

 在宅勤務や外出自粛は活動量を減らすだけではない。動かないから筋肉は落ち、発汗量も少なくなり、太りやすくする。

「しかも、家にいることで食べる量が増えがちです。自宅にあるもので簡単に済ませようとして栄養にも偏りが出る。飲食店応援のためとテークアウトが続けば、塩分、脂肪分の摂取も増えます。さらに、ストレスが蓄積され、血圧が上昇。医師の間では、自宅にいることの2次健康被害を指摘する声も出ているのです。私の患者さんでも、血圧や血糖値のコントロールが悪くなった人が少なくありません」

 高血圧などの生活習慣病は、新型コロナウイルスの重症化も招く。

 イタリア国立衛生研究所の3月17日の発表では、コロナの死者の76%は高血圧に、36%は糖尿病にかかっていたという。

 2次健康被害とコロナの両方の対策を講じる上で、椎名医師が勧める3つのポイントは以下の通り。

■間食を取るなら高カカオチョコ

「蒲郡スタディ」という大規模研究では、愛知県蒲郡市に住む45~69歳の347人に、カカオを多く含む高カカオチョコ(含有率72%)を1日25グラム、4週間毎日食べてもらったところ、最大血圧が平均2・6㎜/Hg下がり、心筋梗塞などの虚血性心疾患のリスクが5%低下した。高血圧の人に限れば、血圧は平均5・86㎜/Hg下がった。

「ストレス解消で甘い物が欲しくなることもあるでしょう。無理に我慢するとさらにストレスになり、かえって体によくありません。その場合は、ミルク入りの甘いチョコではなく、高カカオチョコを選んでください。私も実践しています」

■キウイなどの果物を1日1回

 キウイや柑橘類の果物は、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの補給に役立ち、栄養バランスの乱れを整えてくれる。甘味もあるので、高カカオチョコと同様、「ギルトフリー(罪を感じない)」の間食になる。

「果物と無糖のヨーグルトを合わせるのもいい。発酵食品なので腸内環境を整え、免疫力向上につながります」

■お酒なら赤ワイン。つまみはクルミ

「赤ワインにはポリフェノールが豊富で、心筋梗塞などの予防につながります。健康のためには、1日ワイングラス1~2杯が適量となります」

 つまみはクルミがいい。やはり心筋梗塞予防に役立つオメガ3脂肪酸が豊富に含まれている。

「オメガ3脂肪酸はサバやイワシなど青背の魚にも豊富です。これらもいいですが、手軽さではクルミがおすすめです」

 これら3つのポイントに加えて、ストレッチやスクワット、人が少ない時間帯の散歩など有酸素運動を取り入れられたらなおよし。

「我慢」や「努力」は極力少なめに、今の大変な状況を乗り越えよう。

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