中高年の正しい眠り方

睡眠は年齢によって変化 若い頃のように長時間は必要ない

大事なのは満足度(C)PIXTA

 こうした睡眠の変化は、男性なら55歳、女性は40代を境に表れます。つまり、男性の場合は55歳を越えたら睡眠時間が短くても問題はなく、若い頃のように長時間眠れなくても当たり前なのです。しかし、それを知らない人が多いため、「昔みたいに熟睡できなくなった」と動揺し、寝具や快眠グッズを探し回ったり、無理に長時間眠ろうとして焦りを募らせ、むしろ睡眠の質を低下させてしまいます。あれこれ対策を講じる前に、「年を取ったら若い頃のような睡眠は必要ない」という認識を持っておくことが大切です。

 それでも睡眠に不満が残るという場合、まずは睡眠に対する理想を高く設定しすぎないことを意識してください。

 睡眠を考える上で重要な要素は、①質(深く眠れているか)②日中に眠くならないか(睡眠時間は足りているか)③満足度(本人が満足しているか)の3つです。睡眠の「質」と「時間」に問題がなくても、本人が不満に思っていると睡眠の悩みは解決しません。中高年はこの「満足度」が低いケースが多く、満足度が高くなれば、質や時間が十分でなくても睡眠トラブルは解決する場合が多いのです。

2 / 3 ページ

関連記事