顔をさらすのが怖い…1億総マスク依存症を精神科医が懸念

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「昔はマスクをしてのコミュニケーションは相手に失礼にあたると考えられていましたが、最近は『風邪をひいている』と言えば特にとがめられないようになりました。いわば、マスク着用は公衆衛生上のお墨付きをもらえるようになったわけです。そこにきてこのコロナ禍で、マスクは誰もが着けていることが当たり前のアイテムになりました。結果として、このコロナ禍がマスク依存の患者数を加速度的に増大させることは、もはや間違いがなさそうです」

 いまのマスク着用はコロナウイルスからお互いを守るためだが、それ以前からのマスク依存は何が原因だったのだろうか。

「依存症という名前が付くのは、そうすることで得られるメリットが本人にあるということです。その筆頭に来るのは、安心感や自己防衛。他人からの視線や距離、人間関係の煩わしさから自分を守っている。他人が自分のテリトリーに入ってきてほしくないという気持の表れが、マスクなのです」

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