毎日大さじ1杯!腸活みそ料理

トウモロコシのヒゲにはすごい健康効果が!

この季節ならではの味(提供写真)
トウモロコシのみそスープ

 私の住む淡路島の洲本市に全国で唯一の公的な断食(ファスティング)道場があります。およそ40年前に開設されたこの施設では、3万人以上の人がファスティングによってさまざまな身体的効果と精神的効果を体験されているそうです。

 私自身もニューヨークから帰国して以来、7年ほど定期的なファスティングを実施しています。ニンジンジュースや酵素ドリンク、コールドプレスジュース(低温低圧圧縮方式で搾り出したジュース)を使うなど、さまざまなファスティング法がありますが、私は具なしのみそ汁を使ったファスティングを考案し、オンラインでサポートプログラムを実施しています。

 やり方は至って簡単。準備するのは、野菜のダシ汁と1日大さじ2杯ほどの長期熟成・無添加のみそだけ。1日目は準備食で、アルコールは控えて、早め、軽めの夕食をとります。2日目は準備したダシ汁とそこにみそを溶いた具なしのみそ汁で過ごします。3日目は少し具の入ったみそ汁からスタート。その後は徐々に通常の食事に戻していきます。

 私はこのみそ汁ファスティングを心と体の意識を変えるスタートの日としています。毎日何げなく、単なる習慣で行っている“食べる”という行為を一度やめてみる。さらに、そのことが心と体に与える影響を丁寧に感じてみる。日頃忘れてしまっている本当の空腹感を感じてみたり、ダシの味を感じてみたり……。

 そして、ファスティング後の回復食で新鮮な気持ちでしっかり噛んで、食べる。そのことで感謝の気持ちや食を見直す気持ちも湧いてきます。

 私自身もファスティング期間中は、日々自分を悩ます雑念や情報を手放します。ファスティングによって体の中も、頭の中もリセットしています。「心と体を見つめ直すことができた」「味に対する感度が上がり、何を食べるか、何を飲むか、口に入れるものに気を付けるようになった」「以前は水道水や添加物の味も気にしていなかったが、体にいいものを取り入れるようになった」「いままで無意識に食べすぎていたことを反省し、体重が減った」など、私のプログラムへの参加者の方々からは、ファスティング体験への感想が数多く寄せられています。

 1日だけのファスティングでも、発見があるはずです。朝ごはんを具なしのみそ汁だけにしてみるなど、簡単なファスティングからトライしてみてください。

 今回の腸活みそレシピは、これからの季節限定のフレッシュなトウモロコシのみそスープです。

 トウモロコシについているヒゲは、中国では玉米髭、欧米ではコーンシルクと呼ばれ、体にたまった水分を排泄したり、むくみを予防したりする効能が認められています。高血圧予防などの民間薬としても用いられてきました。ぜひ、ヒゲも捨てずに利用してください!

ヒゲと芯も立派な食材(提供写真)
芯と一緒にとったダシも使います

《材料》(2人分)

ヒゲ付きのトウモロコシ 1本
玉ねぎ 2分の1個
オリーブオイル  大さじ1
トウモロコシのヒゲと芯のダシ 200ミリリットル
豆乳 200ミリリットル
白みそ 小さじ1
コショウ 少々

《作り方》

(1)トウモロコシは皮とヒゲを取り除きます。
(2)トウモロコシの実は割り箸を使って芯から外すか、あるいは、トウモロコシを2、3等分して、大根の皮をむくように、実だけを外す方法もあります(専用のトウモロコシカッターもあります)。
(3)ヒゲと芯を250ミリリットルの水で茹で、200ミリリットルのダシをとっておきます。
(4)鍋にオリーブオイルと玉ねぎを入れ、玉ねぎがしんなりしたら、トウモロコシの実を入れて3分ほど炒めます。
(5)トウモロコシのヒゲと芯のダシを④に加えて、5分ほど軽く煮ます。
(6)ミキサーに⑤と白みそを入れて、なめらかになるまで混ぜます。
(7)⑥を鍋に戻して、豆乳を加え、煮立たせないように温めます。
(8)お好みでコショウを加えて出来上がり。

関由佳

関由佳

専門は内科、予防医学。2013年ニューヨークの料理専門学校(Natural Gourmet Institute)で資格取得。著書に「毎日食べたい!腸活みそレシピ」ほか

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