毎日大さじ1杯!腸活みそ料理

梅雨時の食欲減退を防ぐ洋風みそだし 胃粘膜を守る効果も

ごはんの食べ過ぎにご注意!(提供写真)

 日本各地が梅雨入りし、雨の多い季節となりました。そんな季節、気になるのがカビの繁殖です。

 しかし、実は、みその麹菌もカビの一種。高温多湿な気候の日本はカビが繁殖しやすい環境ですが、見方を変えれば、麹菌や酵母のような人間にとって有用なカビも繁殖しやすい環境ともいえます。そのため、日本では昔からみそや醤油、酢、日本酒など、麹菌が活躍する発酵食品がたくさん生まれました。

 腐敗と発酵の区別は、食べものや微生物の種類、微生物の代謝産物の違いによるのではなく、人間側の視点から分けられたものです。微生物の作用のうちの人間に有用なものを発酵、有害なものを腐敗と呼んでいるのです。前にも述べましたが、発酵がもたらす最大の効果は、発酵の過程で微生物の働きにより、ビタミンやアミノ酸、短鎖脂肪酸といった栄養成分が生成され、栄養価がアップすること。

 特に、みそに特徴的な褐色のメラノイジンは強力な抗酸化物質で、これが腸内や体内の酸化や老化を抑えてくれるのです。また、大豆のタンパク質はそのままでは吸収されづらいのですが、微生物が分解してくれることで、栄養素が体内に吸収されやすくなります。

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関由佳

関由佳

専門は内科、予防医学。2013年ニューヨークの料理専門学校(Natural Gourmet Institute)で資格取得。著書に「毎日食べたい!腸活みそレシピ」ほか

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