時間栄養学と旬の食材

【トマト】活性酵素を除去してがんや老化を抑えてくれる

トマトに多く含まれるリコペンは油と相性が良い(C)日刊ゲンダイ

 リコペンは油に溶けやすい(脂溶性)ので、トマトを油で調理したり、生の場合はオイルドレッシングと一緒に食べることで体内での吸収率が上がります。

 また、ヒトにおいてトマトジュース缶3本(約160ミリリットル×3本)と焼酎甲類(ストレート約100ミリリットル)を同時摂取したところ、トマトジュースを飲んでいない場合に対して、アルコールが完全に分解される速度が上がり、血液中のアルコール量が約3割減少するという報告があります。

 さらに、リコペンに二日酔いの原因となるアセトアルデヒドの働きを抑える効果があり、体内からアルコールが抜け切るまで、トマトジュースを飲んでいない場合では平均5時間、飲んだ場合では平均4.2時間となり、約50分程度早まることもわかっています。

 朝摂取がベスト! ですが、お酒を飲む時にも役立ちそうなトマト。おつまみ以外にも割り物にトマトジュース、などもいいかもしれませんね。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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