Dr.中川 がんサバイバーの知恵

日米で注目研究 「座り過ぎ」はがん死の可能性が8割増える

30分歩く(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 在宅勤務が広がる時代だけに、積極的に意識的にイスから立ち上がり、動くことが今まで以上に大切です。

 テキサス大の研究は、30分座るのをやめるだけでいいと伝えています。サイクリングなど中程度の強度の運動なら、がんの死亡リスクは31%低下。ウオーキングなど軽い運動でも、8%下がるといいます。

 同大のスーザン・ギルクリスト准教授は「仕事中は1時間に5分ずつ立ち上がったり、エレベーターをやめて階段を使ったりする」ことを推奨。それくらい軽い運動でも、とにかく座位を続けず動くことが大切です。私もウオーキングをお勧めします。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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