専門医が教える パンツの中の秘密

精巣は熱に弱い…暑い夏はパンツよりふんどしがおすすめ

写真はイメージ(C)PIXTA

 ほとんどの人は入浴の時以外は、一日中、パンツ(下着)をはいていることでしょう。パンツには「大切な所を守る」「ズボンを汚さない」、男性なら「収まりをよくする」などの役割があり、その利点は誰もが納得していることだと思います。

 しかし、パンツにも種類があります。男性であれば主に「ブリーフ」「ボクサー」「トランクス」のタイプに分けられ、その好みの理由は人によって異なるでしょう。どれでもいいと思っているのであれば、医師としてお勧めするのは「トランクス」です。

 その理由は、ブリーフやボクサーに比べて風通しがよく、股間に熱がこもりにくいからです。特に夏場では熱がこもり蒸れると雑菌が繁殖しやすく、あせもなどの発疹や臭いの原因になります。それから若い妊活世代なら、なおさら股間は涼しくしておかなくてはいけません。それは精子を作る精巣(睾丸)の機能は熱にとても弱いからです。

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尾上泰彦

尾上泰彦

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

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