病気を近づけない体のメンテナンス

鼻<上>溢れた膿が目を圧迫…鼻水を放置すると失明の危険も

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■鼻づまりは早死に

 鼻は耳だけでなく、目ともつながっている。そのため副鼻腔からの鼻水を放置すると、万一の場合、失明する危険性もあるのだ。原因は「副鼻腔炎」。アレルギー性鼻炎があると、粘膜が腫れやすかったり、空気が通りにくかったりして、細菌に感染しやすく、副鼻腔炎を合併しやすくなる。

「鼻の奥は骨で囲まれた8カ所の空洞があり、総称して『副鼻腔』と呼びます。鼻と副鼻腔は『自然口』という通路でつながっています。しかし、細菌感染やアレルギー反応などで粘膜が腫れて、自然口が閉じられると膿がたまって副鼻腔炎になります。副鼻腔は目の裏側にも位置していますので、あふれた膿が目を圧迫して視力に影響を及ぼすことがあるのです。最悪、失明に至ることもあります」

 副鼻腔炎の被害は目だけにとどまらない。悪化して、耳に影響が出れば「難聴」、のどに菌が移れば「気管支炎」、炎症が脳の下まで及ぶと「脳膿瘍」という頭蓋内合併症を引き起こすこともある。かつては死亡例が出たこともあったが、現在は早期に治療すれば恐ろしい病気ではなくなっている。

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