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「歯磨き」が新型コロナ予防になるのは本当なのか?

歯科医師の柴原孝彦氏(提供写真)

 2002年に流行したSARS、12年のMERSはすべて「コロナウイルス」です。この時のデータから、分かっていることがあります。歯周病菌とコロナウイルスの関係です。

 人の口腔内には歯周病菌(ポルフィロモナス・ジンジバリスなど)があって、肺炎や心内膜炎、大腸がんの原因になるといわれています。

 咽頭にはコロナウイルスが侵入できる標的細胞が存在します。この細胞集団は糖タンパクによって守られていて、ウイルスが容易に侵入できないようにしています。歯周病原菌などから産生されるプロテアーゼはこの糖タンパクを破壊することもあり、ウイルスの侵入を助けていることが分かりました。

 もっとも、「新型コロナウイルス」についてはまだデータはないのですが、これまでのコロナウイルスと同じように考えています。だから、歯周病患者や口腔内が汚れている人は、予防しなければなりません。

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