その咳、発熱、けだるさは「カビ」が原因かもしれない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 こう語るのは長崎大学大学院の柳原克紀教授(医歯薬学総合研究科病態解析・診断学分野)だ。

 自宅など身近にいるカビの種類にはいくつかある。「クラドスポリウム」(日本名クロカワカビ)=浴室、モルタルなど。「ペニシリウム」(アオカビ)=和洋室など。「アルタナリア」(ススカビ)=和洋室、クーラー内部、塗装などがよく知られている。

 そのうち、住宅の湿気の多い風呂場などに生息する「トリコスポロン」(白カビ)や、「アスペルギルス」(コウジカビ)などを吸い続けていると、人体に影響を及ぼすことになる。

「カビを吸うことによって生体反応を起こし、肺や気管支などに厄介なアレルギー性の炎症を起こしてしまうのです」(柳原教授)

 成熟したカビ(菌糸)から飛び出した胞子(2~100マイクロメートル=1マイクロは1000分の1ミリ)は、窓を開けていると風に乗って外に飛び出す。

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