しかし、エクリン腺の無色透明の汗(99%が水分)と違って、アポクリン腺の汗は白く濁っていて脂質やタンパク質などが多く含まれています。そのため細菌に分解されると臭いが強くなるのです。
ただし、臭いの強さには個人差があり、脇の下の臭いが強いと「ワキガ(腋臭症)」、外陰部の臭いが強いと「すそワキガ(外陰部臭症)」と呼びます。それはアポクリン腺の大きさや数は遺伝によって個人差があるからです。
特にすそワキガは女性に多く、男女比は男性2人に対して女性が8人程度といわれています。
では、アポクリン腺の汗にはどんな役割があるのでしょうか。
人間のアポクリン腺は、哺乳類がフェロモンを分泌する芳香腺(ほうかせん)が退化したものとされています。そのため思春期になると性ホルモンの影響で分泌が増えて臭いが強くなり、老年期になるとアポクリン腺が小さくなって分泌が減るのです。
専門医が教える パンツの中の秘密