専門医が教える パンツの中の秘密

【すそワキガ】強いほど性ホルモンが活発に働いている証拠

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 しかし、日本人や中国人、韓国人などの東アジア人は、他の人種に比べてアポクリン腺の分泌量が少ないことが分かっています。それはABCC11遺伝子が「GG型」もしくは「GA型」であれば分泌量が多く、「AA型」は分泌量が少ないからです。「AA型」は日本人の70~80%を占める一方で、欧州やアフリカ系の人では0~3%しかいません。

 このような背景があって、日本人は体臭に対してより過敏になるのでしょう。すそワキガがあるということは、性ホルモンが活発に働いている証拠。周囲に迷惑にならない程度の臭いなら、あまり神経質にならない方がいいでしょう。

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尾上泰彦

尾上泰彦

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

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