みんなの眼科教室 教えて清澤先生

緑内障点眼薬の治験への参加を誘われた…どうすればいい?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 また、治験参加者の不安などに対しても電話や来院時に話を聞き、医師が適切な対応ができるよう段取りを立ててくれています。

 治験協力者のメリットとしては、開発中の最新の薬剤を使用することで未来の新薬に貢献いただけることになります。また、通院回数が多くなりますので、負担軽減費として交通費などをまかなう費用も支払われます。

 個別の治験内容をお話しすることはできませんが、眼科では緑内障やドライアイなどの新しい点眼薬の治験が行われており、私の医院でもお引き受けすることが多くなっています。良い結果が出れば参加した医院にも伝えられ、職員一同、治験の成功を喜びます。製薬会社から感謝状を頂けることもあり、院内に掲示して参加協力いただいた方々にも喜んでいただけることもあります。

 治験への参加はあくまでも任意です。日程的に厳しいなどの理由でお断りになったとしても、医師として何ら困ることはなく、以降の診療に対しても何ら影響のあるものではありません。ご自身のご都合やお気持ちで、お断りになっても、全く問題ありません。

2 / 2 ページ

清澤源弘

清澤源弘

1953年、長野県生まれ。東北大学医学部卒、同大学院修了。86年、仏原子力庁、翌年に米ペンシルベニア大学並びにウイリス眼科病院に留学。92年、東京医科歯科大眼科助教授。2005-2021年清澤眼科院長。2021年11月自由が丘清澤眼科を新たに開院。日本眼科学会専門医、日本眼科医会学術部委員、日本神経眼科学会名誉会員など。

関連記事