中高年の正しい眠り方

アッという間に眠れる人は慢性的な睡眠不足かもしれない

慢性的な睡眠不足の人の特徴とは…

 目を閉じればアッという間に眠れる。いつでもどこでもすぐに眠れるから、睡眠に悩んだことはない――。該当する中高年の方もいらっしゃるでしょう。一見、睡眠トラブルとは無縁に思えますが、実は慢性的な睡眠不足の兆候である可能性があります。

 われわれの脳は、目を閉じてから眠るまでに10分ほどかかる構造になっています。目を閉じた後、もやもやとまどろむ時間があって、徐々に意識を失って眠る……というのが本来の仕組みです。  こうした「間」がなく、アッという間に眠れる場合、睡眠障害の分類で「行動誘発性睡眠不足症候群」と呼ばれるケースがあります。慢性的な睡眠不足により脳の覚醒レベルが低く、日中から眠くなっているのに刺激を与えて無理やりに起こしている状態です。

 たとえば、会議中に自分が話しているときは眠くないのに、他人が議論を始めると意識が遠のいていく……といった様子があれば、行動誘発性睡眠不足症候群の疑いがあるといえます。行動誘発性睡眠不足症候群では、自分の睡眠を無自覚に削る生活習慣がつくられてしまっています。そのため、次のような3つの兆候が見られます。

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