子宮頸がん 日本で30~40代女性に増加している理由とは?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 そもそも検診率は低い。進行がんになれば予後は悪く、排尿障害、下肢のリンパ浮腫など術後の後遺症がある。なお、子宮頚がんの死亡者数は年間約2900人だ。

「HPVワクチンが浸透している国では、HPVウイルスの検査で陰性なら5年は検診不要、つまり子宮頚がん発症リスクはほぼない、としているところもあります。日本は大幅に遅れているとしか言いようがない」

 親はHPVワクチン接種について正しい知識を持って子供と話し合った方がいい。定期接種世代で接種を考えているなら、4価なら居住地域の市区町村の予防接種担当課へ、9価であれば接種を行っている小児科、産婦人科などへ相談を。

「4価か9価か迷うなら、費用はかかるものの、子宮頚がん予防率が高い9価をお勧めします。セックス経験がある人も、特に20~30代と若い年代なら、ワクチン接種を検討した方がいい」

 予防できるがん。チャンスを逃すべきではない。

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