「死ぬまで元気」を目指す

階段の「下り」こそ筋力アップのチャンス ポイントは膝と足指の向き

膝が内側に向かないようにする
膝が内側に向かないようにする(C)日刊ゲンダイ

 外出する機会が極端に減った人は多いだろう。記者もそのひとりで、気になるのはやはり運動不足だ。

「たまに外出した際には、なるべく筋力アップを意識したいですね。たとえば、つい使ってしまうエスカレーターやエレベーターは使用せずに、階段を選択する。これだけでも違いますよ」と話すのはパーソナルトレーナーとして活動する、アスレチックトレーナーの三田貴史さん。

「階段は上りと下りでは、下りのほうが筋力を鍛えられるので、オススメです。ただ、階段を降りる際は、膝とつま先の向きを一致させることを意識してください」(三田さん=以下同)

 疲れてくると、階段を下りるときに膝が内側に向いてしまう。男女問わず多いそうなのだが、実はこれが膝痛の原因になってしまうことも。

「足の中指と膝小僧の真ん中が同じ線上にあるかどうか、階段を降りるときにチェックしてみてください。難しく考えなくても、目で見てわかる範囲で大丈夫です。これがずれると、膝に余計なねじれが生まれてしまい、膝痛を引き起こしてしまうんですね」

 階段といえば、もうひとつ気になることがある。記者の知人は膝痛持ちで、階段の下りは必ず走って駆け下りている。ゆっくり降りるよりも走ったほうが痛みを感じにくい、というのがその理由だ。これはありなのだろうか?

「走って降りるのは重力に身を任せているということになるので、筋力アップの効果は見込めなくなります。でも痛みを回避する、という意味ではアリですよ。膝痛があり、どうしても階段は走って下りたいというなら、無理する必要はありません」

 無理は禁物。だが膝痛がない人は、積極的に下りの階段を使用して、出かけた際に筋力アップに励みたいものだ。

▽三田貴史(みた・たかし) SyncBody(シンクボディ)代表。米の大学でスポーツ医療を学び、米医療国家資格のアスレチックトレーナーを取得。スポーツ選手の指導、パーソナルトレーニングの指導、医療機関でのリハビリ指導などを行う。

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