新型コロナ対策に「次亜塩素酸水」<後編> 空間噴霧は安全か

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 サービス付き高齢者向け住宅大手では110棟(6000居室以上)の共有スペースに1フロア当たり毎時1・5リットルの次亜塩素酸水(50ppm)を24時間、空間噴霧。清掃時には直接噴霧もしたところ、20年2~8月の実施期間中、インフルエンザとノロウイルスの罹患者数はゼロ。

 同様の事例は、ほかにもある。

「免疫力が低い高齢者の施設で継続的に次亜塩素酸水の空間噴霧を行っても、これまで健康被害は一例も出ていません」

 一方で、空間噴霧に関しては誤解も多い。最たるものが、<空間噴霧し始めれば、瞬時に強い殺菌効果を発揮する>。

「継続的に噴霧し続けてこそ有効。それによって室内全体に作用し、天井、壁面、床、家具・備品などに付着したウイルスを不活性化します。それこそが空間噴霧の主たる目的で、第2の目的が空気中に浮遊するウイルスや菌の不活性化です」

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