子供の「眠れない」を放置すると不登校や成長の妨げを招く

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 新型コロナウイルスの影響で昨日・今日から新学期という学校は多い。「しばらくは睡眠覚醒のリズムが乱れる子供が増えるでしょう」と指摘するのは、子供の睡眠障害に詳しい淑徳大学看護栄養学部看護学科教授の林雅晴医師だ。

 人間の体には毎日一定のリズムを刻む「体内時計」が備わっているが、夜更かしや運動不足などが続くと体内時計が乱れ、睡眠・覚醒のリズムも乱れてしまう。

「子供にはできる限り早寝早起きをさせてください。入浴後はゲームやスマホチェックはせずにベッドへ。朝はカーテンを開けて太陽光を浴びる。一口でもいいので朝食を取ることも体内時計を整える上で大切です」(林教授=以下同)

 一時的な体内時計の乱れなら、規則正しい生活に戻すことでたいていの子供は体内時計が正しく働くようになる。

 一方、そううまくいかないのが、ADHD(注意欠陥多動性障害)や自閉スペクトラム症(ASD)といった神経発達症(発達障害)の子供たちだ。そもそも神経発達症では入眠困難や過眠、中途覚醒といった睡眠障害を併発しやすい。

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