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気づくのが難しい前立腺がん 前立腺肥大症との見分け方は?

泌尿器科医の窪田徹矢氏(提供写真)

 男性で最も多いがんは前立腺がんです。初期はほとんど症状がないので、気づくのが難しいです。

 症状が出る場合、前立腺肥大症に似ています。肥大すると尿道が狭くなって尿が出にくくなり、残尿感などの排尿障害などがあります。ただ、この症状だけでは良性、悪性の区別はできません。

 気づいたら進行していて、血尿や骨転移に伴う腰痛などで見つかることもありますから、大事になってくるのがPSA検査をすることです。採血による、腫瘍マーカー検査です。50歳を超えたら年1回は受けてほしいです。

 もし、がんになったら、治療方法としては手術・放射線・内分泌療法(ホルモン療法)があります。検査結果を精査し、転移がない患者さんは手術もしくは放射線療法加療を行います。

 手術なら今は「ダヴィンチ」(内視鏡支援ロボット)が主流。私も数多く手がけてきた、保険適用の手術です。優れた点は、ほとんど出血しないこと。お腹を開ける手術に比べて50~100分の1しか出血がないとされています。

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