医者も知らない医学の新常識

動脈硬化だけではない 中性脂肪が高いと肺炎になりやすい?

(C)日刊ゲンダイ

 血液のコレステロールや中性脂肪の数値に異常があると、動脈硬化が進行しやすく、心筋梗塞や脳梗塞などの危険性も増すことは皆さんご存じの通りです。

 コレステロールには悪玉と言われるLDLコレステロールと、善玉と言われるHDLコレステロールがあり、悪玉コレステロールは高いほど善玉コレステロールは低いほど、そうしたリスクが高いと考えられています。

 実は最近の研究により、体を病原体から守る免疫系にもコレステロールや中性脂肪のバランスが大きな影響を与えることが分かってきました。細菌やウイルスの感染が脂質に影響を与え、感染の重症化とコレステロールや中性脂肪との間にも関係のあることが報告されているのです。

 今年の米国の内科学の専門誌に、それについての興味深い研究結果が報告されました。動脈硬化のリスクを分析した大規模な疫学研究のデータを解析したところ、血液の善玉コレステロールが高いほど、その後、肺炎で入院するリスクは低下。中性脂肪が高いほどリスクは増加している、という結果が得られたのです。

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石原藤樹

石原藤樹

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

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