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重度の咳もハチミツで改善 オックスフォード大研究者が発表

のどの痛みにハチミツ
のどの痛みにハチミツ(C)日刊ゲンダイ

 喉の痛みにハチミツ。ハチミツ入りの喉あめも売られているし、「なんとなく効きそう」というイメージを持っている人が多いだろう。

 古くから喉の痛みを緩和する代替医療として用いられてきたハチミツだが、英オックスフォード大学の研究者が、ハチミツが上気道感染症(風邪)の症状に効くという研究結果を「BMJ Evidence Based Medicine」(2020年8月18日オンライン版)で発表した。

 オックスフォード大学の研究者は、ランダム化比較試験を含むさまざまな文献から、「1~65歳の上気道感染症患者を対象にした研究」で「ハチミツを使用した群と標準治療群あるいはプラセボ群における症状の改善を比較したもの」を抽出。その数は14報1761例。標準治療というのは具体的には、抗ヒスタミン、去痰薬、咳止め薬、消炎鎮痛薬などだ。

 これらをメタ解析したところ、標準治療よりもハチミツを用いた群の方が症状の改善が良く、重度の咳においてもハチミツ群の方が優位に改善していた。

 研究者は、高品質なハチミツの流通整備など課題は残されているものの、ハチミツは標準治療より上気道感染症の改善に優れていると結論。安価で手に入れやすく、安全。抗生物質による薬剤耐性菌問題も避けられると述べている。

 さて、ハチミツを家庭で利用するなら、ハチミツ、すりおろしたショウガ(チューブ入りショウガでもOK)にお湯を注ぎ、レモン果汁を垂らした飲み物はどうだろう。ハチミツに加え、体を温める作用のあるショウガ、免疫力アップにつながるビタミンCが豊富なレモン果汁で、風邪対策により役立つ可能性がある。喉が痛くなった時すぐに飲めるよう、3つの材料は常備しておきたい。

 ただし、おいしくても飲み過ぎには注意。ハチミツのカロリーは100グラム中294キロカロリー。大さじ1杯だと65キロカロリー。ご飯を茶碗に軽く半分で100キロカロリーなので、何杯も飲むと……。

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