病気を近づけない体のメンテナンス

肌<下>習慣化したい「保湿」「冷却」「清潔」のポイント

写真はイメージ

 塗り方は肘や膝など、シワのある部分はシワに沿って塗る。塗る量はテカテカするくらい塗るのが目安。

 塗った後にティッシュペーパーで軽く押さえて、ティッシュが貼り付くようなら十分の量が塗れているという。

「国立成育医療研究センターは、生後1週間以内の赤ちゃんの全身に保湿剤を塗ると、アトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上も低下したと報告しています。この劇的な改善の理由として、毎日入浴後に保湿剤を塗ったことで、肌のバリアー機能の一部が改善されたことを挙げています」

②内部の熱を冷ます【冷却】

 弱い肌が赤くなったり、かゆくなったりするのは、皮膚が熱(炎症)を持つから。肌の熱を冷ませば、それを抑えられるわけだ。そのためには運動をして「サラッとしてさわやかな、いい汗」をかく習慣が大切になる。汗は、蒸発する時に熱を奪って(気化熱で)体温を下げるだけでなく、肌の潤い(保湿)を保つ。それに皮脂と混ざって皮脂膜の材料になる。また、「いい汗」はせっけんに近い弱アルカリ性で、肌の表面の汚れを流してくれるので「清潔」にもつながるのだ。「ただし、汗は、かいたら早く洗い流すことが肝心です。健康な肌は弱酸性なので、弱アルカリ性の汗を放置すると、皮膚フローラが崩れます。それに、放置された汗は細菌の格好のエサになります。運動で汗をかいたら軽くシャワーを浴びたり、汗拭きシートで拭き取ったり、衣類を着替えたりすることが大切です」

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