「仮面高血圧」放置すると脳卒中や心筋梗塞リスクが2倍以上

朝と夜の家庭血圧測定が重要

「冬の朝、起きてこないので様子を見に行くと、脳卒中を起こしていたという話はよくあります。夜間高血圧や早朝高血圧は、脳卒中を起こしやすい時間帯と重なっているため、特に管理に気を付けてほしい」

■朝と夜の家庭内血圧測定が重要

 早朝・夜間高血圧が疑わしい人として、「夜中にいびきをかく」「飲酒習慣がある」などがある。

 いびきは夜間高血圧の原因になる睡眠時無呼吸症候群と関連が深く、飲酒習慣は前述の通り、就寝中の血圧を下げ起床時の血圧を上げる。しかし浅山医師は「就寝中の血圧は、実際に測定しないとわかりません。ただし、朝、夜の家庭血圧を測定すると、精度良く夜間高血圧や早朝高血圧を推定することができます」と指摘する。

 まずは、家庭用血圧計で朝・夜の血圧を測定する。一度に測定するのは1~2回にし、すべての数値を記録する。朝または夜の数値が高ければ、循環器内科を受診し、必要に応じて自由行動下血圧の測定も検討する。

 高血圧の薬は優れたものが多数出ているが、高血圧の半数が未治療で、治療中の人でも半数が管理不良という。脳卒中、心筋梗塞を回避するせっかくのチャンスを逃してはいけない。

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