新型コロナでわかった不都合な真実

コロナ「禍」と呼べるほどの災禍なのか?死者は大幅減少

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

2020年1~4月 48万2155人
2019年1~4月 49万2599人

 差は1万444人。

 なんと死亡数が1万以上も減少しているではないか。年換算にすると、約3万1000人になる。

 本来は2万1600人増えるはずだったのだから、今年の年末までに、差し引きで5万2600人も死者が減るという計算になってしまう。

 我々は「コロナ禍の最中に死者が大幅に減る」という奇妙な現象に直面しているのだ。

 人口動態調査には死因統計も出ているので、そちらをチェックしてみよう。死亡数がもっとも減ったのは、呼吸器系の疾患によるものだ。1~4月の期間に、約6700人も減った。主な内訳は次のようになっている。

●新型コロナ プラス516人

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永田宏

永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

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