Dr.中川 がんサバイバーの知恵

斎藤洋介は検査で 咽頭がんを歯科医に見つけてもらうコツ

斉藤洋介さん(C)日刊ゲンダイ

 そういうと歯科医が頼りなく感じるかもしれませんが、咽頭がんを含む口腔がんの早期発見には歯科医や歯科衛生士の役割が欠かせません。咽頭がんも口腔がんも、公的検診がありませんから。ではどうするか。

 まず、中咽頭がんは歯科医の目で見えます。定期診察では、「口の奥の咽頭もよく診て下さい」とお願いするのです。もう一つは、舌がんについて。舌がんは、舌の外側や裏にできやすく、もしできるとそこがしこりのように硬くなります。「舌を触ってがんをチェックしてください」ということも大切です。

 目で見て分かり、触って判別できるということはセルフチェックもできます。口を開けて鏡で見たり、自分で舌を触ったりするのも効果的です。特に中咽頭がんは、たばことオーラルセックスがリスク因子ですから、リスクの高い人は自己チェックをぜひ!

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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