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含有量が圧倒的な「乾燥シイタケ」でビタミンDを補給する

ビタミンDの含有量が圧倒的に多い
ビタミンDの含有量が圧倒的に多い

 秋は味覚の季節。その代表的な食材がキノコ。とはいっても、天然もののキノコ、とくにマツタケなどはなかなか口にできない。

 だが、人工栽培のキノコは手軽に楽しめる。シイタケ、シメジ、エリンギ、エノキ、マイタケ、マッシュルームをはじめ、最近では生のキクラゲ、ヤマブシダケなどもスーパーに並んでいる。

 いずれのキノコもビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンDのほか、ミネラル、食物繊維、β―グルカンなど健康に欠かせない栄養素が豊富だ。さらに100グラムで約20キロカロリーと低カロリーだからダイエットにもいい。

 とくに注目したいのがビタミンD。ビタミンDはカルシウムの吸収を促進する働きがあり、骨が弱くなっている中高年は摂取を心がけたい栄養素だ。

 このビタミンDの含有量が圧倒的に多いのが「乾燥シイタケ」。林野庁発表のデータによれば、100グラム当たりのビタミンDは生のシイタケでは2マイクログラムであるのに対して、乾燥シイタケでは17マイクログラムと8・5倍だ。日にあてることでビタミンDが増えるのだ。同じ100グラムでも生と乾燥ものでは量が違うが、それを割り引いても乾燥のパワーは驚異的といっていい。

 これは「冬菇=どんこ」と呼ばれる乾燥シイタケの数値。「どんこ」は傘が開ききっていない肉厚のシイタケを乾燥させたものだ。同じ乾燥シイタケでも傘が開いた「香信=こうしん」に比べて値段は高いが、水に戻して料理すると独特の食感とおいしさが楽しめる。戻すために使った水にもうま味がたっぷりだから、ぜいたくな出汁になる。

 低温で戻すとうま味、甘味が増すので蓋つきの容器で水につけて冷蔵庫で9~12時間かけて戻すこと。食物繊維も豊富だから、この秋、乾燥シイタケで健康増進を図ってみてはいかが。

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