■娘には言えないことも話せる気がする
先日、娘がクルマを出して、病院の定期診察に連れていってくれました。担当医からは「この前と状態は変わらないようです」と言われました。 診察の後、予約してあった「がん相談支援センター」に初めて寄ってみました。相談員の方は40代くらいの女性で、臨床心理士さんでした。
「先生から今度は抗がん剤が効く可能性が低いと言われたことで、とても不安です」
そうお話しして、続けました。
「体の調子が悪いと、悪いことばかり考えます。コロナの影響で、この半年は娘の出勤が減って自宅で仕事をしていることが多いので、会社が潰れたのか……解雇されたのか……などと心配になります。私は時々、何のために生きているのか分からなくなるのです。それでも、それなりにしっかりした娘を残せたので、私の人生はこれでいいかとも思っています」
がんと向き合い生きていく