紺と黒の区別があいまいになったら… 色覚異常かもしれない

雨粒も見えなくなったら注意(C)日刊ゲンダイ

■コンロの炎に近づいて衣服が燃える事故も

 色覚異常は単に色を感じられなくなるだけではない。本来、感じるべき色が感じられなくなることで、体のリズムが崩れて不眠症になる場合もある。なかには、色の見えづらさから大事故につながることもあるから注意したい。

「老人に多い『着衣着火』事故を後天色覚異常に絡めて捉える人もいます。青色のコンロの炎が小さく見えたため炎に近づき過ぎて、衣服に燃え移る事故が起きやすくなったというわけです」

 後天的な色覚異常は病気が原因で起きることもある。例えば網膜疾患だ。

「網膜には赤や緑を感じる錐体細胞に比べて青を感じる錐体細胞の数が圧倒的に少なく、全体の数%にすぎません。そのため、網膜に問題が起きると、すぐに青色が見えづらくなります。ですから加齢黄斑変性などの網膜疾患では青の色覚異常が起きやすいのです」

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