実際、南半球では今年、記録的なインフルエンザの少なさを記録している。たとえば、オーストラリアは例年7月にインフルエンザのピークを迎えるが、今年はほとんどいない。南アフリカもチリも同様な傾向を示している。
日本でも同じような状況で、今年に入ってからのインフルエンザの感染者は激減している。今年4月10日時点での2019~20年シーズンのインフルエンザ感染者数の推計は728万5000人。前シーズン同時期よりも450万人少なかった。
この傾向は2020~21年シーズンも続いていて、厚労省が10月9日に発表した「令和2年第40週」(2020年9月28日~10月4日)のインフルエンザ定点あたりの報告数は「7」。昨年同期の「4889」より大幅に少ない。
「今年のインフルエンザワクチンは重症化リスクの高い高齢者や医療従事者から接種していて、一般の人の中には『なんとか早くインフルエンザワクチンを打てないか』と焦っている人もいると思います。しかし、いまはそれほど焦る必要はありません。ただ、できるだけインフルエンザワクチンは打っておいた方がいい」(東丸氏)
今年はインフルエンザの流行具合を見ながら、対処を考えるべきだ。
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