このセロトニンが秋バテにも大きく関係している。
「セロトニンには自律神経の働きを安定させるという役割もあります。日照時間が短くなる秋になって日光を浴びる時間が少なくなるとセロトニンの分泌が減り、自律神経が乱れてしまうのです。オーストラリアの研究では、日照時間が少なくなるとセロトニンの利用率が低下するという報告があります。また、昼間に日光を浴び続けると、セロトニンの利用率がアップすることもわかっています。これは一日の中でも同様で、たとえば雨が降って日光を浴びる時間が減ると、セロトニンの利用率が下がります。セロトニンがきちんと利用できなくなれば、自律神経に負担がかかり、秋バテを招くのです」
コロナ禍が続く今年の秋は、いまだテレワークの人がたくさんいるし、外出を控えている人も多い。季節的な要因だけでなく、日常生活で日光に当たる時間がさらに減っているため、より秋バテに悩まされる条件が揃っているのだ。