Dr.中川 がんサバイバーの知恵

4000人は早期発見できず がん検診中止した人がやるべき対策

かかりつけ医にも相談を(C)PIXTA

 今年、受診した人も、すべての検査を受けられたわけではないはずです。たとえば、飛沫感染のリスクから、肺がんを見つける喀痰細胞診や胃・大腸の内視鏡などは、検診メニューから外し、今も再開していないところもあります。

 企業検診でそれらを受けられなかったら、自治体検診で受けるのも一つでしょう。あるいは、かかりつけ医に相談して、そこでCTなどを受ける手もあります。医療機関は今年の赤字が重く、背に腹は代えられません。症状をうまく伝えれば、保険で積極的に検査を行う姿勢になっていますから。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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