ズバリ解決 名医のお悩み相談室

胸やけで考えられる病気は? 心臓病が隠れているケースも

消化器内科医の工藤あき氏(提供写真)

 胸やけや喉のつかえ、みぞおちの違和感が続けば食道がんを疑います。胃酸の逆流によって食道の粘膜が変化し、がんになりやすいためです。内視鏡検査でわかるので、違和感が数週間も続くようなら消化器内科にかかってください。

「狭心症」の可能性もあります。これは内視鏡検査ではわからないので診断や処置が遅れることがあります。心臓は全身に血液を送るポンプの働きをしますが、動脈硬化や血栓などによって心臓の血管が細くなり、血流が悪化。それによって、心臓の筋肉に十分な酸素や栄養分が行き渡らず、胸の痛みを引き起こします。

 脂質異常症や高血圧の人、喫煙者は内視鏡検査を受けても異常が見られなければ、心臓の検査を受けてほしいです。

▽工藤あき(くどう・あき) 1988年、熊本県出身、久留米大学医学部卒業。工藤内科副院長。総合内科診療医。高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病をはじめ、胃カメラでのがんの早期発見、心身を整える漢方治療を得意とする。消化器・内視鏡ドクターとして日々診療を行いながら、腸内フローラ・腸内環境と美肌・アンチエイジングの関連性に注目している。さまざまな医療現場で活躍するスーパードクターたちが出演の公式YouTubeチャンネル「SuperDoctors -名医のいる相談室-」(QRコード)にて解説します。

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