新型コロナでわかった不都合な真実

都道府県でも違う 自殺が多い県少ない県は実像を表しているか

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 それに対して大阪府は、他県に出て行って自殺する人が多いようだ。府内の自殺者数は、全国45位(少ないほうのベスト3)という少なさだ。ところが厚労省の数字で見ると、全国24位。多くはないが、少なくもないという立ち位置にいる。おそらくは、周辺の滋賀県や和歌山県で、ひっそりと自殺する人が多いのだろう。

「自殺の多い県・少ない県」を語るときには、どちらの数字で見ているのかが大切ということである。

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永田宏

永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

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