ビートルズの食生活から学ぶ健康

メタボとは無縁だった4人から学ぶべきことがたくさんある

1966年に初来日(C)共同通信社

 残念ながら、ジョン・レノンは1980年に銃弾に倒れ、ジョージ・ハリスンは2001年にがんで亡くなりました。

 しかし、ポール・マッカートニーとリンゴ・スターはいまだに現役のミュージシャンとしてライブを続け、ポールなどはそのアクティブなステージから、とても70代後半の老人とは思えません。彼ら4人に共通していたこと、それはメタボリック症候群とは無縁であったことでした。

 翻って日本の現状を見てみましょう。厚労省がまとめた2019年の「国・地域別の平均寿命」によると、男性の長寿第1位が香港(82・34歳)、第2位がスイス(81・7歳)、第3位が日本(81・41歳)、第4位がシンガポール(81・4歳)、第5位がスウェーデン(81・34歳)です。

 女性では第1位がやはり香港(88・13歳)、第2位が日本(87・45歳)、第3位がスペイン(86・2歳)、第4位がシンガポール、韓国(85・7歳)という結果でした。日本は、男女ともベスト3入りということになり、この先「人生100年」がいよいよ現実のものとなりそうな状況になってきました。

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松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

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