Dr.中川 がんサバイバーの知恵

上皇后さまは問題なしも…がん患者の微熱には3つの原因が

上皇さまに寄り添って穏やかに(代表撮影)

 腫瘍熱が疑われると、解熱鎮痛剤のナイキサンを服用。12~24時間後から丸1日通して解熱していれば、腫瘍熱と診断されます。

 ホルモン療法では、薬剤を問わず、ほてりや発汗など更年期のような副作用が見られやすい。薬によっては、関節痛や筋肉痛が生じることもあります。ホルモン療法は5~10年以上続けることが必要ですので、上皇后さまのような症状は、ホルモン療法の副作用の可能性もあるかもしれません。

 皆さんもいつもと違う症状に気づいたら、主治医にすぐ相談することです。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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