ビートルズの食生活から学ぶ健康

ノンストップで30曲を歌い続けた70代半ばのポールの言葉

「老化」とは無縁(C)日刊ゲンダイ

 20代のときと比較すれば、それなりの経年変化はありますが、1960年代から70年代に活躍したロックバンド「クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング」など同年代の英米のロックスターのその後とは比べものにならないくらいスマートなのです。ポールのこのパワーと若さは、一体どこから湧いてくるのでしょうか。

 私は毎日のように胃腸の具合が悪い人を診察していますが、とくに初診で来院する人は、たいてい「見た目」の第一印象で、その健康度が把握できます。

「見た目」とは、顔の表情や皮膚の状況、腹部の周囲、瞬間的に目に入る全身などを指し、そこから総合的に判断し、その印象で「若さの度合い」がわかると同時に「老化していない人」の存在にも気づかされます。

 誰もが見た目は若く見られたいものです。私も50歳を過ぎた頃からそう思うようになりました。以来、「食生活と老化」についてそれまで以上に関心を抱くようになりました。そして「バランスよく何でも食べることの是非」「体形・顔の色つやなど、見た目を良くしてくれるための貢献度の高い食べ物」について探究するようになりました。

2 / 3 ページ

松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

関連記事