モルヒネを使うと、ほぼ全例に便秘が生じるので下剤を併用。3人に1人は吐き気や嘔吐が見られるので、それを抑える薬を併用すると、服用開始から大体2週間程度で吐き気はほとんど解消されます。
肺がんで手術ができない進行がんの患者を、通常の抗がん剤を行うグループと、抗がん剤と緩和ケアを行うグループに分けて追跡した有名な研究があります。その結果、緩和ケア併用群は、通常治療群に比べて生活の質が明らかに保たれ、うつ症状も減少。さらには死亡までの生存期間が3カ月も上回っていたのです。生活の質を保って最期を迎えるには、緩和ケアが不可欠なのです。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵