コロナ第2波に打ち勝つ最新知識

年末年始のコロナ対策 屋外イベントで注意すべきポイント

屋外イベントには携帯用の消毒液を持参
屋外イベントには携帯用の消毒液を持参(C)日刊ゲンダイ

 街がイルミネーションで彩られる季節がやってきた。東京では5日から丸の内にイルミネーション2020が、14日からは恵比寿ガーデンプレイスのバカラシャンデリアのライトアップも始まる。それはクリスマスや年末年始のお寺や神社のお参りの前哨戦でもある。しかし、今年は新型コロナウイルスの感染リスクを気にして二の足を踏む人もいるだろう。雑踏の新型コロナリスクにはどんなものがあるのか? 公衆衛生も専門の岩室紳也医師に聞いた。

「空気が絶えず流れている屋外では他の人に飛沫をかけないよう、マスクさえしていれば全く問題ありません。ソーシャルディスタンスも空気の流れのない屋内のように気にする必要はないと思います。大声を出すのはNGですが普通に会話を楽しんでください。問題はイルミネーション中の飲食です。屋台やテークアウトで飲食する場合は、屋内と違ってアルコール消毒液が用意されていなかったり、用意はされていても使いづらいケースも考えられます。できたら、アルコールを含んだティッシュや携帯用のアルコール消毒液を持ち歩くとよいでしょう。モノを口に運ぶ直前に必ず手・指をきれいにするよう心がけましょう」

 気をつけたいのは缶コーヒーやボトルなどの飲み口。店側はできるだけ注意をしているとはいえ、管理が行き届いている屋内の店とは状況が異なる。消費者側が自衛するよう心掛ける必要がある。

「口をつけるところはきちんとふき取り、蓋つきの飲み物は、蓋を外して飲みましょう。屋台などで飲食物を扱う人のマスクにも気を配りましょう。マウスシールドは飛沫が手元に落下するため危険ですし、ポリウレタン製のマスク、小さなマスクもまた、飛沫を防ぐ効果が小さいといわれています。あごまで覆う不織布マスクをしている店員さんの店で買うのがいいと私は考えます」

 政府のクラスター対策班は感染リスクの高い場所として喫煙所を挙げている。

「屋外のイベントでは喫煙場所を設けているケースもあるでしょう。よく喫煙所は休憩所と並んで気を抜く場所なので気を抜くと新型コロナに感染しやすいと感じる人がいるかもしれません。しかしそれはウソ。気を緩めたら感染するわけではありません。喫煙で大事なのは場所ではなく、たばこをくわえるフィルター部分を触る手が清潔かどうか、です。たばこを吸うときも必ず、飲食と同じで手や指をたばこを触る直前に洗うか消毒することです」

 公衆トイレは手が不潔になることを意識して使うこと。

「公衆トイレでは自分の衣服や体以外は極力、触らないようにしましょう。トイレで一番危ないのは、誰が使ったのかわからない取っ手や蛇口です。そこを触るくらいなら、手を洗わずに外に出て、持ち歩いているアルコール入りティッシュで手をきれいにすることの方が良いと思います」

 これを聞いて「神経質過ぎるのではないか」と思った人もいるかもしれない。しかし、感染予防の要諦は「できることはやって、それ以外のことは考えない」こと。あとは例年通り思いっきり楽しむことだ。

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