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冬に足がつりやすいなら…“隠れ脱水症状”に要注意

後ろ足のふくらはぎが伸びる感覚を感じられればOK
後ろ足のふくらはぎが伸びる感覚を感じられればOK(C)日刊ゲンダイ

 アスレチックトレーナーの三田貴史さんは、現在パーソナルトレーナーとして活動するほかに、都内の整形外科で多くの患者にリハビリ指導を行っている。患者の体の不調に耳を傾ける中、最近気になるのは「冬場の水分摂取不足」だそうだ。

「暑い夏には、熱中症を恐れて水分補給に気を配る人は多いですが、汗をかかなくなると水分を取らない人が増加します。でも水分不足による脱水症状には、冬場も注意が必要なんですよ」(三田さん=以下同)

 冬は気温が下がり、空気も乾燥する。そのため、皮膚からの水分蒸発が進み、体の中の体液が失われやすい状態に。ところが夏のように頻繁に水分を補給しないことで、知らない間に脱水状態になっていることも。いわゆる“隠れ脱水”だ。

「冬場になると足がつりやすい、むくみやすいと話す患者さんが多いのですが、話を聞いてみると『冬は夏ほど積極的に水分補給を意識してない』という人がほとんど。水分不足で体内のミネラルバランスが崩れ、足のつりやむくみにつながることもある。夏場と同量程度の水分補給を意識して、予防体操も習慣化しましょう」

 体操は、小学校や中学校の体育の時間に準備体操としてよく行った簡単なものだ。

 まず、立った姿勢で足を上下に大きく開く。前の足に体重をぐっと乗せて、後ろ足のふくらはぎが伸びる感覚を感じられればOK。このとき、後ろ足のかかとが浮かないように注意。かかとが浮かないほうが、しっかりとふくらはぎのストレッチを行うことができる。20秒ぐらいしたら足を入れ替え、また同じ動きを行う。両脚1日3回を目安に。

「デスクワークが多い人は、机の下で足首をまわしたり、ぶらぶらと上下させたりするだけでも、むくみやつりの予防になりますよ。一日の水分量はお水なら1500~2000ミリリットルを目安に。寒い季節は常温か白湯がおすすめです」

「冬場はトイレが近くなるから……」と水分を控える人も多いだろうが、水分不足は肌のかさつきや、疲れやすさの原因にもなる。ひどくなるとめまいや頭痛、立ちくらみなどの深刻な脱水症状が起こることも。夏場同様、水分補給を常に意識したいものだ。

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