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免疫力をアップ よく噛んで食べるのも新型コロナ対策になる

62%の医師が勧める
62%の医師が勧める

 寒くなるにつれ、新型コロナウイルスの新規感染者が再び増加傾向に。日本医師会会長は「第3波と考えていいのでは」などと話していたし、テレビの情報番組などで特集が組まれる回数も増加傾向にある。

 が、都内中堅メーカーに勤める修さん(54=仮名)は「結局、自分にできることをやるしかないわけで、騒いだところで何がどう変わるわけでもありませんからね」と、冷ややかだ。

「マスクをして、マメに手洗いやアルコール消毒をして、インフルエンザワクチンも早めに打ちました。Go Toもスルーして、不要不急の外出はしない。もちろん飲み会はお断り。毎日1万歩は歩いています。もちろん人混みを避けて」と修さんは笑う。免疫力アップのため最近は、きのこ鍋をよく食べるそうだ。

 確かにワクチンも特効薬もない今は、自分で自分の身を守るしかないわけで、免疫力アップもひとつの手だろう。

 健康機器販売のセルパワーが、20~60代の医師1115人を対象に実施した「免疫力の維持」に関する調査によると、〈免疫力を維持するためにはどういったことが重要だと思うか?〉(上位3つを選択)という問いに、最も多かった回答は〈バランスの良い食事=54%〉で、以下〈適度な運動=49%〉〈代謝を上げる=47%〉〈十分な休養=43%〉〈身体を冷やさない=40%〉と続く。

 医師だから何か特別なことをしている、というわけではなさそうだ。

 また〈免疫力の維持に効果的な食事の摂り方〉(上位3つまで)を聞いたところ、トップは〈よく咀嚼する=62%〉で、次いで〈必ず3食摂る=61%〉〈決まった時間に摂る=44%〉〈一汁三菜=43%〉〈温かい食事=41%〉だった。

 小学校で教わりそうな食べ方の“基本のキ”のようだが、なぜ、よく咀嚼することが免疫力キープにつながるのか。よく噛んで食べない記者は単純に気になった。

「よく咀嚼することで自然と唾液の分泌が増えます。唾液の中にはIgAという抗体が含まれており、免疫機能の実行をつかさどっています。IgAによって、体の中に入ろうとする細菌類がシャットアウトされるのです。よく咀嚼することで唾液の分泌が増えれば、その中に含まれるIgAも増えるので、免疫力向上につながります。歯科医の中では非常によく知られた内容です」(神奈川歯科大学の槻木恵一副学長)

 ひと口30回を目安にして噛むのが理想といわれるが、新型コロナ感染対策と思って、今後はよく噛んで食べるとするか。

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