セックスが痛い

普段は優しい夫がセックスの時だけ荒々しい…女性の本音は

写真はイメージ
写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 普段は穏やかで優しい夫が、セックスの時だけ荒々しくなるのが悩み……。そんな話を聞くことが時々あります。

 激しいタッチやセックスを、2人なりの楽しみ方としてお互いに合意の上で行っている場合は、なんの問題もありませんん。しかし、片方の征服欲などを満たしたい一方的な行動は、相手を使ってマスターベーションをしているようなもの。もはやセックスとは呼べませんし、相手には迷惑で苦痛でしかありません。

 以前お話ししたジェンダー・バイアス。男なら、女なら、こうあるべき、こうしなければいけないという縛りのことです。激しいセックスを好んで行う男性は、セックスを支配欲や征服欲と重ねているのかもしれません。

 あるいは、AVの影響を受けていることも大いに考えられます。AVでは、「激しく腰を振る荒々しいセックス=男らしく、かっこいい」といったふうに描きがちです。AVは現実とは違うと理解していても、無意識に手本にしてしまっているケースはあるでしょう。

 男女問わず、性器はセンシティブなエリアです。激しい摩擦やタッチは、痛みや炎症の原因にもなります。特に中高年世代の女性は、女性ホルモン分泌の減少で、性器の弾力の低下、乾燥などが起こりやすい。激しいプレーを受け入れづらい傾向にあります。

 性教育は時代とともに変化しています。若かりし頃に得た知識が、今は通じなくなっているのも当たり前。でも、セックスを自由にできる大人だからこそ、性の知識を最新版へ更新する必要性があるのです。現代の性教育は、人権教育ともいわれ、お互いを個人として尊重する性です。セックスはカップルの数だけバリエーションがあります。

 お互いの性的好みを尊重し合い、どんな希望があるか打ち明け合い、2人だけの楽しみ方を探すと、今までにない快楽が生まれますよ。

関連記事