蕁麻疹は5人に1人が経験 重症でも9割が良くなる治療法

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「通常量で効き目が不十分なら、ほかの抗ヒスタミン剤へ変更、または増量や2種類の併用で2週間程度様子を見ます」

 それでも症状を抑えられなければ、ステップ2だ。H2―拮抗薬、抗ロイコトリエン薬などを、ステップ1の薬に追加する。H2―拮抗薬は胃痛や胃もたれに、抗ロイコトリエンは鼻炎に使われる薬で、蕁麻疹には保険適用外。専門医と相談の上、使うことになる。

「いずれも効果がなければ、ステップ3に進みます。生物学的製剤のオマリズマブ、シクロスポリン、内服の副腎皮質ステロイドのいずれかの使用がガイドラインに掲載されています」

 ただし、シクロスポリンは保険適用外で、副腎皮質ステロイドは1カ月以内に減量または中止のめどが立たなければ、他の治療へ変更を検討するとされている。

「私は主にオマリズマブを使います。月1回の皮下注射で、非常に効き目が良く、3回の投与で6割ほどの患者がコントロール良好となります。重篤な副作用は、当院では出ていません」

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