ズワイガニ漁が解禁になった。産地によって松葉ガニ、越前ガニなどと呼ばれる。初セリではかつて1匹(杯、尾と数えることもある)で500万円という値が付いたこともある高級食材だ。
たしかに大型のオスは高価だが、香箱ガニ、セイコガニなどと呼ばれる小型のメスは刺し身や鍋などで豪快に食すことはできないが、オスに比べて安価。メスならではの卵も楽しめる。産地以外でなかなか目にすることはないが、最近は通販での取り寄せも可能だ。また、種類は異なるがベニズワイガニは値段も手頃だ。
ズワイガニに限らないがカニは高タンパク、低脂肪の食品で、ビタミンB群が豊富だ。特にビタミンB2には過酸化脂質を分解し、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを低下させる作用がある。
カニに含まれる成分として特筆すべきはアミノ酸の一種であるタウリン。血中の悪玉コレステロールを下げて善玉コレステロールを増やし、血圧を正常に保つ作用、肝臓強化、視力回復、生活習慣病の予防、滋養強壮の効果も認められている。まさにタウリンは「元気ハツラツ」に欠かせない栄養素。
またカルシウムも豊富で特に茹でたズワイガニは100グラム中120ミリグラム含まれ、毛ガニの66ミリグラムを大きく上回る。かば焼きのウナギの150ミリグラムには劣るが、クロマグロの赤身刺し身の5ミリグラムと比べるとその差は歴然。カリウム、鉄、亜鉛、マグネシウムなどのほかのミネラル類も豊富だ。
さらにカニの外殻に含まれるキチン・キトサン、アスタキサンチンには悪玉コレステロールを下げる作用、抗酸化作用があるとされ、老化防止、眼精疲労改善に効果があるとか。もっともカニの外殻を食す機会は沢ガニくらいだが、サプリメントとして販売されているから試してみてはいかが。
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