その後、1600年代では牛の腸膜や魚の浮袋などが使われ、1874年に避妊具・性病予防具としての本格的なコンドームが出現したとされています。
日本では1909(明治42)年に国産第1号のコンドームが登場し、33(昭和8)年に現在のコンドームの基礎となるラテックス製コンドームが誕生します。戦前までのコンドームの主たる目的は性感染症予防です。当時は梅毒や淋病が遊郭などから蔓延(まんえん)し、命を奪う病気として恐れられていたからです。
戦時中は「産めよ増やせよ」の時代ですし、当時は抗生物質がなかったので、戦闘ではなく性感染症で軍が滅ぶ恐れがありました。それで、コンドームは軍事物資として生産され、軍用では「突撃一番」「鉄兜(かぶと)」などの名称の製品が兵士に配布されていました。
それが戦後、外地からの引き揚げ者650万人という人口増加による第1次ベビーブームが起こると一変します。一般家庭にコンドームが普及し、主たる目的が性感染症予防から妊娠予防へと変化するのです。
専門医が教える パンツの中の秘密