コロナ第3波に備える最新知識

ウイルス感染予防ではなぜ「乾燥」を避けることが重要なのか

冬は乾燥で喉を痛めないように…(C)日刊ゲンダイ

 別の研究では、気温と湿度が低いという要因だけで感染の広がりをすべて説明できるわけではないとしているが、やはり乾燥はしっかり対策したほうがよさそうだ。

■気道の防御機能にもマイナス

 ウイルスの宿主となるわれわれの側も、乾燥した環境では感染しやすい状態を招いてしまう。

 ウイルスは、われわれの口や鼻から入り込んで気道の粘膜に付着することで感染する。しかし、気道にはウイルスに対する防御機能がある。気道の内膜を覆う粘膜でウイルスをとらえ、繊毛の働きで咳や痰として体外に排出する。

「繊毛は乾燥に弱く、空気が乾燥する冬になると動きが鈍くなり、ウイルスを排出する働きも弱くなってしまいます。また、空気が乾燥すると喉に炎症を起こしやすくなり、ウイルスが侵入しやすくなってしまいます」(藤田氏)

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