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深刻化するコロナ禍で米国が恐れるホリデー感謝祭と4連休

親戚一同が集まる感謝祭(写真はイメージ)/(C)PIXTA

 また医療関係者らは、集まりの前にはマスク着用やソーシャルディスタンスなどのルールに関し意思統一しておくこと。また接触の時間を短くすること、具体的には1時間全員で過ごしたら、食事はそれぞれの家族で別々の場所で取ることなどを勧めています。さらに事前の検査や、事後の自宅待機などを勧める関係者もいます。

 こうした対応に関し、ニューヨークなどの一部の州では集まる人数を10人以下と定めてはいますが、ほとんどの場合あくまで個人の裁量に任されています。

 一方でコロナを軽視する姿勢を崩さないトランプ政権内からは、自らの対策と矛盾する発言が次々に飛び出して批判の的となっています。

 たとえばコロナ対策の補佐官で集団免疫を推奨するスコット・アトラス医師が「高齢者にとっては最後の感謝祭になるかもしれないから集まりをやめるべきではない」と発言したり、ケイリー・マケナニー首席報道官は「感謝祭の行動ガイドラインは全体主義的で反アメリカ的」と批判しているのです。このままでは集まった親戚内でも足並みがそろわなくなるのではと心配する声があがっています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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